こんにちは、受験生の皆さん!
受験生が秋を迎えると、多くの人が不安を感じます。
しかし、その不安を軽減するためには、まず原因を明確にすることが必要です。
人間の脳は、感情が渦巻くと、脳の扁桃体という部分が過剰に反応して、具体的な不安の原因が見えにくくなります。
例えば、「英語の模試の点数が低く、それが不安の種となった」と考えることができれば、その問題に特化して対策を考えることが可能です。
それだけでも、扁桃体の暴走が抑えられるので、一定の効果が得られます。
しかし、一度不安が増大すると、多岐にわたる心配や疑問が生まれ、本来の問題から遠ざかることがあるのです。
心療内科で提唱されているのは、不安が増してきたときには、ノートなどの紙に、感じている不安を具体的に書き出すということです
書き出すことで、心の中にある曖昧な感情が明確になり、扁桃体の活動が正常化して解決への道筋が見えやすくなります。
受験生が不安を感じるとき、その典型的な原因は以下です。
①模試や定期テストの点数
②友人の成績との比較うあ家族の学歴との比較
③浪人の懸念
④勉強方法に迷いがある
⑤どの勉強から始めるか迷いがある
この中から、自分が直面している主な問題を見つけることで、具体的なアクションや解決策を見つけられます。
ただし、一時的な不安とは異なり、それが「受験不安症」としての症状であることも考えられます。
受験不安症とは、単にテストに対する不安が高まるだけでなく、自分の意志ではコントロールできないほどの精神的な不調として現れるものです。
具体的には、勉強による脳の疲労と受験に対する精神的なストレスが脳内で化学反応を引き起こし、この症状が生じます。
この症状が進行すると、不安を感じるだけでなく、勉強を効果的に進めるための認知機能や集中力が低下してしまいます。そのため、成績が下がってしまう可能性も。
しかし、この成績の低下は学力自体の問題ではなく、受験不安症の影響によるものであることが多いのです。
このような状態に陥った場合、一般的な受験対策のみでは効果が期待できません。
脳医学に基づいた適切な対策が必要です。
では、自分が単なる不安を感じているのか、それとも受験不安症の可能性があるのか、どう見極めるべきでしょうか。
私のクリニックのホームページに掲載している「受験不安症(Exam anxiety disorder)」のページでは、5つのポイントでセルフチェックが可能です。
一般的な不安と受験不安症の見極めが重要です。
このセルフチェックを通じて、必要な対策や治療を適切に行うことができます。
不安感が強い受験生の方は、ぜひ、「受験不安症(Exam anxiety disorder)」をチェックしてみてください。